評価 : 4.5
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カフク・ユニット 地図
プウ・オ・ロクアナ・シンダー・コーン Pu'u o Lokuana Cinder Cone
プウ・オ・ロクアナ・シンダー・コーン
この美しい緑に覆われた山は噴石丘(スコリア丘)。噴石丘自体は、ハワイ島ではよく見掛けますね。
噴石丘(スコリア丘)とは
噴火活動により、スコリアが火口の周りに積もることによって出来上がった山のこと。円錐台形の姿が特徴です。
軽石のような多孔質の(細かい穴の開いた)形状の火山噴出物のうち、色が白っぽいものが軽石、黒っぽいものがスコリアと呼ばれています。成分の違いにより色の差がでるのだとか。
山頂からの景色がイイ!
山頂との高低差は、たった30m。わりと簡単に登れてしまいます。気持ちの良い場所なので、ぜひぜひ山頂まで歩いてみて!
素晴らしい景色
山頂までのルートについての詳細は下記へ。
プウ・オ・ロクアナ・トレイルを歩きました。草原がめっちゃ美しいし火山的風景も堪能できる!
噴石丘の赤い断面がスゴイ!
プウ・オ・ロクアナは、表側から見ると美しいのですが、その裏側は予想外の姿をしていました。ずっと草原が続くと思いきや、山が一部えぐれているんです。
裏側から見たプウ・オ・ロクアナ
これを現地で眺めている時は、火口なのかな?と思っていました。が、単なる断面とのこと。
赤色が印象的
こんなに赤い土は見た事がありません。カウアイ島の赤土はもう少し茶系ですし。
赤い断崖
赤いレンガの色にそっくり。
断崖のアップ
面白い形の岩の欠片を見つけました。動物の頭蓋骨みたいでカワイイ。
動物の頭蓋骨風なスコリア
穴のたくさん開いたスコリアならではの造形ですね。
赤色のワケ
「あれ?でもスコリアって黒いんじゃないの??何で赤いの?」という疑問が生まれますが、これはスコリアに含まれる鉄分が高温酸化することによって生じた赤色です。温度が足りなければ黒色になるらしい。
また、地質学者の早川先生は、こう仰っています。
スコリア丘の内部をつくるスコリアは例外なく赤い。マグマによる高温と空隙による酸素の供給がかならず実現するから。
早川 由紀夫 先生
なるほど。それで、スコリア丘であるプウ・オ・ロクアナの断面も真っ赤なのですね。
ちなみに、色が似ているなと思った赤いレンガですが、こちらも鉄分が酸化することによる赤色なのだとか。原理が一緒だったんですねぇ。
早川 由紀夫 先生には、この他にも貴重な情報を頂き、この記事を書くにあたり参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
赤い断崖は採石の跡
この断面は自然の造形ではなく、採掘による人為的なものなのだそうです。
プウ・オ・ロクアナは、第二次世界大戦中にレーダー基地となっており、山頂にはレーダータワーが建っていました。これが撤去され採石された跡がこの赤い壁です。
このタワーを支えていたコンクリートブロックが近くに残されているそうなのですが、実際に散策していた時は、ここが火口だと勘違いしていたくらいなので気付くワケもなく…。
撮った写真に映り込んでいないか調べてみたらありました。多分コレです!
タワーを支えていたブロック(?)
いやしかし、すごく分かりづらいですね。ゴメンナサイ…!次の機会に撮りなおしてきます。